震災から4年・・・・・・
新聞やネットで
この震災や他のつらい出来事に遭われた方達の
言葉を読んでいると、
気がつくことがあります。
つらい思いを抱えているけれど、
「自分より、もっとつらい思いをしている人がいるから」
と、一生懸命に自分のつらさを我慢している方や、
自分の中のつらさを言葉にして話したいけれど、
「あなたは、○○が残っているんだから、マシじゃないか」
と言われ、言葉を飲み込むしかなかった方が、
実際にいらっしゃるということ。
自分より、もっとつらい経験をした、
もっとつらい思いをした人が存在する、というのは
本当のことでしょう。
そういった人の経験や思いを見聞きして、
自分が今持っているものに気づくこともあるでしょう。
でも、
それが理由で
自分自身の悲しみや苦しさを抑えてしまったら、
その悲しみや苦しさそのものが
無視されることにならないのでしょうか。
自分の方が他の人より
ずっとずっとつらい思いをしていると感じることもあるでしょう。
そして、それは真実かもしれません。
でも、
それを理由に他の人の口を塞いでしまったら、
他の人を傷つけるだけでなく
ゆくゆくは自分をも傷つけることにならないでしょうか。
自分より、さらにつらい思いをしている人がいると気づいた時、
今度は自分が口を閉ざさざるを得なくなり、
自分の悲しみ・苦しみを
やはり抑え込まなければならなくなるからです。
そもそも
人が抱える悲しみや苦しみは、
他の人が抱える悲しみや苦しみより
大きかったり小さかったりで
価値が決まるものですか?
人には
それぞれの経験があり、
それぞれの悲しみや苦しみがあります。
一人一人が
抱えているものがあり、
そのひとつひとつが大切なものであるはずです。
それは
自分や他人が比較したり評価したりできるものではないはずです。
自分自身の悲しみや苦しみも
他の人の悲しみや苦しみも、
そのままのありようで受け入れられるようになることが、
いつか癒され、困難を乗り越えていく基礎になっていくのではないかと
思います。
つらく長い道のりかもしれませんが・・・・・。
どうか、
自分自身の、あなただけの
悲しみや苦しさを
大切にしてください。
いっぱい泣いて
いっぱい悲しんで
いっぱい怒って
いっぱい恨んで、
最後に前を向ければいいのです。
震災だけではなく
他のいろいろなつらい出来事に遭われた方達のために
祈りつつ、
これからも
自分にできることをしていこうと思います。