私は
かなりのこわがり屋であります・・・・・

何がこわいって、
オバケが一番こわい

ダンナのイギリス留学が決まった時に
いまひと~つ気が進まなかったのは、
イギリスという国は

空が曇ってて
ジメジメしてて
寒くって
建物が古くて
オバケが出るにちがいない・・・・・

と、思っていたからです。
今だから言えますけど。

(ええ、実際オバケの多い国でございます。
その手の話は、またいつか。)

そんなこわがりの私が
20年前に生まれて初めて入った大聖堂が
スペインのトレドの大聖堂。

あまりの壮麗さに
口を全開にしてキョロキョロしていましたが、
石造りの床の下にたくさんの人達が眠ってらっしゃると聞いて、
とたんに
「どこに足を置いて歩いていいの
「もしかして、ここオバケだらけ
「踏んづけちゃって、祟られる
・・・・・と、しばらくパニックに

そんなこんななのに、
時間が経つうちに気がついた。

どうやら、私は教会や大聖堂が好きらしいのです。

私はクリスチャンではないんですけど、
ヨーロッパの古い教会や寺院、大聖堂に足を踏み入れると
こわくなるかと思いきや、
なんだか気持ちが落ち着くのです。

うまく説明できないけれど、

帰って来たような感じ?

さて、

イギリス南東部のケント州・Canterbury(カンタベリー)にある
Canterbury Cathedral(カンタベリー大聖堂)。
イギリス国教会の総本山の教会です。


手前の3人が、私と5歳の娘と2歳の息子

最初の建立が597年とのことなので、
実に1400年以上の歴史を有しているんですね。

12世紀には
ヘンリー2世(獅子心王・リチャード1世の父)と対立した
大司教のトーマス・ベケットがこの大聖堂内で暗殺され、
殉教の場所としても知られています。

今でも、暗殺場所とされる礼拝堂の床にはろうそくが立てられ、
その下にベケット大司教は埋葬されているそうです。

地下の墓所には
14世紀にブラック・プリンス(黒太子)と呼ばれた
エドワード王太子の墓も。

内部の写真は撮れなかったんです、残念
せめて、HPをご覧くださいませ。

http://www.canterbury-cathedral.org/

このカンタベリー大聖堂を訪れたのは
1年余りのイギリス生活を終えて帰国する10日ほど前。
最後のイギリス国内旅行でした。

イギリス国内でも
ロンドンのウェストミンスター寺院や
地元(?)のバース寺院、
チェスター大聖堂、
廃墟になり果てたセント・アンドリュース大聖堂、
小さな町や村の小さな教会や
貴族のお屋敷に附属した礼拝堂、などなど、
いろんな教会を訪ね歩きましたけど、

私の心の中に一番残っているのは、
このカンタベリー大聖堂
足を踏み入れたとたん、
心の中が、しん、とした感覚があったのをよく憶えています。

大聖堂内の椅子に腰かけて
高い高い天井や
せり上がっていく形になっている礼拝堂を
じっと見ていると、
1年余りのイギリス生活の間
たくさんの人達に助けられたことを思い出しました。

イギリスで出会った友達(イギリス人のみならず)、
ホメオパスのリチャードさん、
オステオパスのスティーヴさんやStillpointのスタッフの方達、
娘の学校の先生や友達、
ダンナの大学の先生や友達・・・・・・・

育児や自分の生き方で行き詰まり
八方塞がりの状態でイギリスに来た私を
たくさんの人達が助けてくれた。
そして、
ホメオパシーにも出会い
いろいろなことに目が開かれた1年余り。
私の人生のターニング・ポイントになったイギリス生活でした。

だから、

このカンタベリー大聖堂で祈ったのです。

「日本に帰ったら、
いつか私も他の人達を助けられるようになりたい」

・・・・・と。

この時は
まさか自分がホメオパスになるなんて
微塵も思っていなかったけど、

カンタベリー大聖堂での祈りが、
この約10年かけて
聞き届けられているのかもしれませんね・・・・・・・

 

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